『市中の山居』となるように…
敷地は大阪府内の住宅街の一角。
計画に際しては、周囲の建物(配置・窓・出入り口)や竹林など周辺環境を慎重に読み解きながら進めました。
街並みに配慮し通りから見える佇まいは、できるだけ圧迫感を感じさせないよう建物のボリュームを分散させプライバシーを守る為、周囲3方には開口部をなるべく設けず 閉じた印象の外観としています。
壁に沿ってアプローチを進み玄関ホールを抜け、扉を開けると、そこには周囲の喧騒から切り離された別世界が広がります。
四季を通じての木々の彩、鳥のさえずり、木漏れ日、そよぐ風の音…
ゆったりとした時間が流れる空間が人を迎え入れます。
床段差を利用したフリースペースを中心にリビング・キッチン・テラス・茶室・水廻り・個室…と緩やかにつながり、すべての場所から四季折々の自然を楽しむことができます。
ともすれば、あわただしく過ぎていく日常に於いて住まう人、訪れる人にとってゆったりと居心地の良い場所『市中の山居』となるようにこの家が育っていってくれたらと願っています。
構造 | 在来木造 |
---|---|
階数 | 2階 |
工務店 | 阿佐建築工務株式会社 |
敷地面積 | 325 |
延床面積 | 170 |
リビングの中に階段を設ける「リビング階段」は、単に空間をつなぐ手段ではなく、敷地を有効に活かす工夫のひとつです。 空間の中心に据えられるからこそ、その機能性はもちろん、デザイン性にもこだわりたいとこ...