都心部の住宅では敷地の有効利用のため、3階建てになることが多くあります。また、都心部ではほとんどの地域が準防火地域か防火地域です。準防火地域内で木造が可能なときでも、火災の影響をおさえるためにその構造体は強化石膏ボードで覆われ、木造の「木」は全くみえなくなるのが普通の建て方です。おなじ木造でも柱や梁が印象的な昔の民家とは全く別の質感の建物です。
ここでは防火という都市的な要望も満たしながら木構造のよさも感じられる、新しい3階建て木造住宅を考えました。木構造の梁や筋交いは、木がある一定の深さまで炭化するとそれ以上は燃えない性質を利用した「燃え代設計」を利用し、石膏ボードでの被覆をなくして、木のまま見せています。一定間隔で並ぶ梁や筋交いがそのまま見えることで、「木」でつくられた家であることをしっかりと感じられるようになりました。
また、通常、木造3階建てですとかなりの量の構造壁が室内に出てきますが、ここでは、ボードでふさがれた壁ではなく奥が見通せる筋交いで建物を支えるように計画しました。結果、敷地形状を利用したた奥行きのある内部空間が、たとえば、リビング~筋交い~階段~筋交い~キッチンのように、階全体の奥行きが連なって感じられる空間、階の長さを楽しめる空間ができました。
構造 | 木造在来工法 |
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階数 | 3階建て |
工務店 | 日新建設 |
家族構成 | ご夫婦+お子様 |
敷地面積 | 50㎡ |
延床面積 | 82㎡ |
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