コートハウスの作り方(その2)コートハウスを作る時の注意点

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コートハウスの作り方(その1)コートハウスとは?2

<コートハウスを作る場合の注意点>
コートハウスを作る場合で大切な、室内と室外、自然と人間の緊密な関係を作る為には、敷地の大きさや方位、周囲の建物との関係、建物の大きさや処室の配置など、いろんなバランスの上に出来上がってゆく物かと思います。単に中庭を作るだけでは上手く行かない場合が有りますし、メリットだけではなくデメリットも有る事を知っておく必要が有るでしょう。

主なデメリット
・ 建物外周が長くなり、外部の塀や大きな開口部を作るので建設時の工事費は高くなる傾向が有る。
・ 中庭を建物や塀で囲うので、その広さと囲う壁の高さによってはかえって閉ざされた感じを生む事が有る。また中庭の位置や外部への開口部の開け方によっては、風の通りが悪くなったり、吹き溜まりになり汚くなったり、植栽が育ちにくくなったりする事が有る。特に狭小地では、中庭も小さくなりがちなので、注意が必要である。
・ 家のなかに中庭を入れるようなプランになる為、上手に計画しないと廊下などが多くなり建物面積が大きくなる傾向が有る。また、居間などの部屋が通り道となり落ち着がなくなったり、中庭を通して反対側の部屋が見えたりと、家族内でのプライバシーに気をつける必要が有ある。
・ 外部に対して閉じているので、逆に外部からの監視ができにくく、防犯的には注意が必要。
・ 外部には閉鎖的な表情と成りがちなので、街並に対する配慮が必要である。

以上の様な注意が必要ですが、上記のことは設計の能力に関する事が多く上手に設計すれば解消できることが多いと思います。それにも増してコートハウスのメリット(魅力)は大きい物が有りますので、検討に値するかと思います。
大川直治/大川建築都市設計研究所

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