注文住宅をお考えの方に向けて屋根について詳しくご紹介します!

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「注文住宅を検討しているが、どの屋根を選べば良いのかわからない」

「屋根材について、それぞれの特徴がわからない」

このような悩みを持っている方も多いでしょう。

理想のマイホームを実現するためにはどの屋根を選ぶかが非常に重要になってきます。

この記事では、屋根の役割や種類、屋根材の種類を徹底的に解説します。


 



屋根の役割を解説!



皆さんは屋根の役割を聞かれてどのように答えますか。

雨風から私たちを守ってくれる、と答える方が多いでしょう。

しかし実は他にも重要な役割を担っているのです。


確かに雨風から住まいを守る役割が最も重視されていますが、防音性や断熱性、耐震性や耐久性も備えています。

それぞれの機能を詳しく解説していきます。



 


*防音機能


屋根を「箱のふた」だと考えてみると、防音の役割を果たしていることに気づくでしょう。

電車や自動車が走る音や雨が家に打ち付ける音のような、聞こえてくると生活のストレスになりかねない騒音を屋根はシャットダウンしてくれます。

屋根が音をどれほど遮断してくれるかどうかも屋根を選ぶ際のポイントになります。


 


*断熱機能


空から降り注ぐ太陽光を遮断して、私たちの身を守ることも屋根の役割の1つです。

屋根の断熱性が高いと、外の暑い空気を遮断できます。


そうすると、室内の温度の上昇を抑えられるため、エアコンを頻繁に使用する必要がなく、光熱費の削減につながるのです。


また、外気の温度だけではなく、紫外線もシャットダウンできるでしょう。

健康を重視する方から見ても、屋根は必要不可欠なものと言えます。


 


*耐震機能


また、忘れてはいけないのが耐震機能です。

地震大国とも言われる日本では、耐震性の高い住まいを建てることが快適な暮らしを維持するための必須要素だと言われています。


地震が起きてもそれに耐えられるように、素材や重量に注目して屋根を選ぶことをおすすめします。


 


*耐久機能


これまでさまざまな機能を紹介してきましたが、やはり屋根の機能として耐久性が最も重視されます。

屋根の耐久性が低いと、雨漏りが発生したり、台風が直撃した時には屋根が崩落したりしてしまいます。


長い間にわたって住まいを守ってくれる屋根を選びたい方はまずは耐久性に注目してみると良いでしょう。



 



□屋根の種類



ここまで屋根の機能を解説してきました。

次は屋根の種類を紹介します。

それぞれの特徴を交えながら解説しますので、ぜひ屋根の種類を選ぶ際の参考にしてください。


・切妻屋根

・寄棟屋根

・片流れ屋根

・陸屋根


 


1、切妻屋根


屋根と言われれば真っ先にイメージされるのがこの形ではないでしょうか。

これは左右の2面が地面に向かって伸びていく形状をしています。


切妻屋根の特徴は雨天時に雨を素早く排水してくれる点です。

この屋根は平らな部分がないため、水が早く流れてくれるのです。


また、形状が非常にシンプルで使用する屋根材の量が少ないため、工事コストが抑えられる点も魅力的です。

機能面だけではなく、費用面にも優れている屋根だと言えるでしょう。



 


2、寄棟屋根


これは切妻屋根についで人気です。

左右2面が地面に向かって傾斜している切妻屋根に対して、寄棟屋根は4方向の傾斜があります。


寄棟屋根の特徴はなんと言っても耐久性が高く、台風に強い点でしょう。

大量の雨や雪が降っても、傾斜が4方向あるため落下量を分散させられます。

また、切妻屋根に比べて凹凸が多いため、見た目のメリハリもつけやすく、デザイン性も高いです。


この屋根は機能面と外観面に優れていると言えるでしょう。


 


3、片流れ屋根


これは傾斜面が1面しかない屋根です。

片流れ屋根はそのシンプルな外観から、テイストがシンプルモダンの建物に多く取り入れられるようになりました。


この屋根の特徴は雨樋(あまどい)が少なくて済む点です。

片流れ屋根は1面しか傾斜面がないため、雨天時に雨は1方向にしか流れません。

そのため、4辺に雨樋を設ける必要がなく、費用を抑えられるという特徴があります。


また、最近注目されている太陽光発電を導入しやすい点も特徴です。

ご自宅での太陽光発電を検討されている方は片流れ屋根を検討してみてはいかがでしょうか。


 


4、陸屋根


これは水平な形をしています。

その形状から、屋上として利用されることが多いです。


また、豪雪地帯では陸屋根を採用される方が増加しています。

屋根を平らにすることによって、落雪事故を防げるからです。


木造で作ると屋根に水がしみこみ、傷みやすくなるため一般的には鉄筋コンクリートを材料に作られます。

よって、木造建築に陸屋根は向いていないと言えるでしょう。


これの魅力はスペースを有効活用できる点です。

先ほども言ったように、屋上として利用されるケースが多く、ガーデニングや屋上庭園をお考えの方に人気です。



 



□屋根材の種類をいろんな観点からチェック!



屋根の種類を紹介しましたが、次に気になるのは屋根材の種類ですよね。

屋根のコストは屋根の形状だけではなく、屋根材の種類によっても大きく変わってきます。

屋根材の種類をコストや重量、耐久性の高さの観点から解説してきますので、参考にしてください。


屋根材の種類は主に以下の種類があります。


・トタン

・化粧スレート

・ガルバリウム鋼板

・粘土瓦


 




1、トタンの屋根


トタンは鉄を亜鉛でメッキした素材です。

屋根の継ぎ目がないため、雨漏りしにくい点が魅力的でしょう。

また、素材が安いため、コストを抑えられます。


ただし、注意しておくべきなのが、耐久性や断熱性の低さです。

経年劣化でメッキが剥がれてしまうと、鉄が露出し錆びてしまいます。

定期的な塗装が必要なところが難点でしょう。


 


2、化粧スレート


これはセメントと繊維が原料として使用され、薄い板状に加工されます。

スレートには天然のものもあるのですが、非常に高価であるため、日本ではほとんど使用されません。


軽いため比較的簡単に施工でき、コストを抑えられます。

ただ、カビが発生してしまうケースが多く、トタンと同様、定期的な塗装が必要です。

期間の目安は10年程度です。


 


3、ガルバリウム鋼板


これは金属系の素材で、アルミニウムや亜鉛、シリコンを合成した材料です。

トタンや化粧スレートの屋根に比べると、圧倒的に耐久性が高く、20年は再塗装が必要ないと言われています。

それに加えて、軽量であることから住まい全体の耐久性向上にもつながります。


ただし、注意しておくべきなのが、コスト面です。

再塗装する際、既にコーティングされている分、施工の難易度が高いと言えます。

割高になる可能性が高いことを頭に入れておきましょう。



 


4、粘土瓦


古くから使用されているため、実家の屋根が粘土瓦だという方も多いのではないでしょうか。


これの1番の魅力は耐久性が高い点でしょう。

なんと耐用年数は30年から40年と言われています。

また、瓦なので塗装も必要ありません。

ただし、瓦は重量があるので、それを支えるほどの耐久性が求められます。


 



□まとめ



屋根の役割は雨風をしのぐだけではないこと、屋根と言ってもさまざまな魅力を持ったものがあることをわかっていただけましたか。

皆さんがどのような住まいを作り上げたいのか、その希望によって採用するべき屋根は変わってきます。

注文住宅に関するイベントを企画しておりますので、ぜひ当社にご相談ください。


 


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清野 廣道/(株)ホープス

written by 清野 廣道/(株)ホープス

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