注文住宅の相場はどれくらい?費用によって注文住宅の特徴がどう変わるかをご紹介!

6人の方が「このまめ知識が参考になった」と投票しています。



 


これから注文住宅を購入しようとお考えの方で不安なことも多いと思います。

その中でも、特に不安なのが費用や予算についてだと思います。

注文住宅の場合、家の外観やデザイン、内装や設備までをゼロから自分で決める必要があります。

そのため、プランやオプションなどで費用が変動することが多いです。

そこで少しでも費用について明確にするために、この記事では費用全般についてご紹介します。

費用ごとの注文住宅の特徴や建築会社の相場の違いもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。


 



注文住宅に必要な費用の内訳について



注文住宅の費用はどこに必要になるのでしょうか。

それは大きく分けて以下の3つに分類されます。


・土地費用

・建築費

・諸費用


 


*土地費用


注文住宅を建てる前に、土地を購入する必要があります。

その土地購入費がそこそこ大きい金額になることが多いので注意が必要です。

都会の方や周囲の環境が良い土地の場合だと、なおさら高額になります。

もしすでに土地を所有している場合は考慮する必要はありませんが、土地の地盤強化や修繕に費用がかかることもあるので注意しましょう。


 


*建築費


建築費は、その名の通り注文住宅を建てる工事にかかる費用で基礎工事、内装外装工事も含めた工事すべての費用の合計になります。

後ほどご紹介しますが、基本的にはハウスメーカーに依頼した場合と工務店に依頼した場合だと、ハウスメーカーの方が比較的高額になります。

広告費やモデルハウス維持にかかる費用も上乗せされているというのが理由です。


 


*諸費用


諸費用は、土地や住宅のような不動産を取得する際にかかるものです。

取得の際に登記手続きを行いますが、土地と住宅それぞれに登録免許税というものが必要になります。

一般的に司法書士に依頼することも多いので、その際は司法書士への報酬費用も用意しておきましょう。





 



注文住宅における費用別特徴について



費用の内訳は以上の通りですが、どれくらいの費用があればどんな注文住宅が建つかのイメージはできていますでしょうか。

ここからは2000万円~4000万円ごとの注文住宅の特徴をご紹介していきます。


 


2000万円台の注文住宅の場合


2000万円台の注文住宅は、ほとんどの場合だと色々な面でコストを抑えたシンプルなものになることが多いです。

例えば、外壁の面積を減らすために長方形や正方形にしたり、傾いている屋根を採用したりと、このようなコストカットを図ることが多いです。


外壁に使われる資材も、レンガ調やタイル調のようなコストがかかるおしゃれなものにすることは難しいです。

室内設備もコスト内で取り入れられる最低限のものになります。

その代わり低予算かつ完成期間が早いです。


そのため、デザインや設備にこだわりがない方で、ローコスト住宅を希望している方におすすめです。

ただし、昨今の物価上昇やウッドショックの影響で2000万円前半で注文住宅を購入することは難しくなってきています。


 


3000万円台の注文住宅の場合


3000万円台だと、3000万円台の注文住宅に比べるとある程度資材や設備をグレードアップできます。

先ほどの例で言うと、外壁にタイルやレンガを用いることも可能になり、内装の設備だとキッチンを最新設備にしたりできます。


しかしあまり多くのグレードアップに手を出してしまうと、予算オーバーに繋がりかねないということに注意しましょう。

そのためどこのグレードを上げたいかの優先順位を考えておくことをおすすめします。


 


4000万円台の注文住宅の場合


4000万円台になると、希望のデザインや設備の多くをグレードアップしたり、好きなオプションを追加したりと、かなり自由にアレンジができるようになります。

オプションの例で言うと、床暖房や吹き抜け、外に設置する塀や柵が挙げられます。

特にデザインにこだわって自分たちだけの特別感や高級感を求める方は、この価格帯が望ましいです。





 



ハウスメーカーと工務店の違いとは?



さて、実際に家を建てるとなると建築会社に依頼することになりますが、多くはハウスメーカーと工務店に依頼するケースが多いでしょう。

しかしこの2つでは価格の相場が違うことを考慮しなければなりません。

ここではその違いについてご紹介します。


 


*ハウスメーカー


ハウスメーカーは、ローコスト住宅から高性能住宅まで様々な範囲に対応しています。

しかし工務店に比べると、費用相場が高額になってしまいます。


ハウスメーカーにおけるローコスト住宅の場合、すでに内装や外装の仕様が決まっていることが多く、ある程度の間取りや設備を選ぶセミオーダー式を取り入れているケースが多いです。

坪単価は70万円です。


高性能住宅の場合、キッチンや浴室、トイレやその他設備に便利な機能をつけられます。

ほかにも断熱性や気密性を上げた、高断熱・高気密住宅にもできます。

また、耐震性を上げる工法を用いて他メーカーと差別化を図っているハウスメーカーもあります。

坪単価は130180万円前後になることが多いです。


 


*工務店の場合


工務店だと、ハウスメーカに比べて費用を抑えた住宅を建てられることが多いです。

工務店で多い形態は地域密着型のもので、対応している地域外だと工事してもらえない場合もあるので注意が必要です。

建物の大きさで大きく異なりますが坪単価は90120万円ほどです。





 



一戸建て購入における初期費用について



一戸建てを購入する際の初期費用は以下の2つに分けられます。


・すべての住宅に共通して必要な初期費用

・注文住宅にのみ費用な初期費用


それぞれ解説していきます。


 


*すべての住宅購入に必要な初期費用


1. 登録免許税


こちらは登記簿謄本にその不動産の権利を記載する際に発生する税金です。

登記には2種類あって、「保存登記」「所有権移転登記」があります。


保存登記は、新築のようにまだ誰も所有していない不動産の所有権を記載することです。

所有権移転登記は、現時点で誰かが所有している不動産の所有権を、売買した人に移すことを指します。


計算方法は以下の通りです。


登録免許税=固定資産税評価額×税率


税率は保存登記か所有権移転登記によって変わります。

・保存登記の場合 0.15~0.4パーセント

・移転登記の場合 0.3~2パーセント


0.15パーセント、0.3パーセントの税率になるのは、軽減税率が適用された場合のみです。


 


2. 司法書士への手数料


一般的に登記手続きは司法書士へ依頼します。

手数料は以下の通りです。


・保存登記 5万円前後

・所有権移転登記 2.5万円前後


 


3. 印紙税


こちらは課税文書を作成した際にかかる税金です。

課税文書はいくつか種類があり、建売住宅か注文住宅で数が変わります。

また、文書や契約金額によって税金は変わるので注意が必要です。


 


4. 不動産取得税


こちらは不動産を取得した際にかかる税金で計算方法は以下の通りです。


・不動産取得税=固定資産税評価額×3パーセント


また、新築住宅の場合、固定資産税評価額から1200万円を差し引いた額に3パーセントをかけたものになります。


 


5. 消費税


消費税は、建物の価格にのみかかります。

土地には消費税はかかりません。

また、司法書士への手数料にも消費税は必要になります。


 


6. 住宅ローンに関する諸費用


こちらはローンを借りる銀行に対する手数料です。

銀行によって変わるので確認しておきましょう。


 


*注文住宅のみに必要な初期費用


1. 仲介手数料


注文住宅の場合、土地を購入する必要があるので、その間に手数料がかかります。


・取引額200万円以下だと、その5パーセント

200万円~400万円だと、その4パーセント

400万円以上だと、その3パーセント


ここに別途消費税がかかるので注意が必要です。


 


2. 設計料


注文住宅の場合は、一定の設計料がかかります。





 



理想の注文住宅にするためには?



 


1. 立地


土地を購入する際は、価格だけでなく周辺環境も考慮しましょう。

駅やスーパー、学校などが近くにあるかも見ておくと、住んでからの快適性に繋がります。


 


2. 内外装


やはり見た目のデザインや、内装の設備にこだわりたい方もいらっしゃるでしょう。

しかしこだわりすぎると予算オーバーに繋がりかねません。

そのため、


・予算を多めに設定しておく

・こだわる箇所の優先順位をつける


などの対策をしておきましょう。




 



まとめ



注文住宅の相場、初期費用や費用別の特徴をご紹介しました。

建築会社によっても変わるので、きちんと希望や予算を確認しながら家づくりを行いましょう。


 


HOPEsコラム 一覧へ


 


 

清野 廣道/(株)ホープス

written by 清野 廣道/(株)ホープス

この建築家の全ての投稿をみる

このまめ知識は参考になりましたか?

は い いいえ