土地なしで注文住宅を購入する流れとは?失敗しないためのコツやポイントもご紹介!

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これから一戸建てを購入しようとお考えの方は、かなり様々なプロセスを踏むことになります。

特に注文住宅となると、家のデザインや設備について自分たちで決めることがほとんどなのでかなりのプロセスを要します。

加えて注文住宅の場合は、土地を所有していない場合は土地選びからスタートする必要があり、これにも時間が必要になります。

特に初めて家を買う人の場合、流れがわかりづらいと思う方もいらっしゃると思います。

今回は、土地なしの状態から家を購入するまでの流れやポイントについてご紹介します。


 



土地なしの状態で注文住宅を建てる流れ



さて、注文住宅を建てるうえで土地の有無がポイントになるということですが、ここからは土地を所有していない場合の注文住宅を建てる流れをご紹介します。

流れは大きく分けて8つあります。


 


1. 予算を決める


家づくり、とりわけ注文住宅においては、オプションやプラン変更などで費用が変動しがちな特徴があります。

そのため、予算の上限を決めておき、その予算内で家づくりを行えるようにしましょう。


今回の場合土地を所有していない状態が前提ですので、土地の費用を入れる必要があることに注意しましょう。

土地の費用と建築に関する費用を合計したものが予算になります。


 


2. 理想の家をイメージする


イメージ作りは建築会社との打ち合わせの際に決めれば良いのではと思うかもしれませんが、注文住宅の場合はゼロから決めなければいけないことが非常に多いので、事前にある程度決めておくことをおすすめします。


例えば外壁や家の外観、内装の雰囲気、大まかなオプションなどは決めておくとスムーズに家づくりが進むでしょう。


 


3. 建築会社を探す


ある程度家のイメージが固まったら、どの建築会社にするかを決めましょう。

建築会社は大きく分けて3種類あります。


 


*ハウスメーカー


ハウスメーカーは、特に大手の場合だと自社の工場で組み立てるシステムが確立していたり、材料の確保や流通までも整っていることが多いので、工期が比較的短くなり、アフターサービスなども充実しています。


そのため、品質が安定しているのがメリットとして挙げられます。

一方で、多くの人が満足するような仕様になっているプランもあるため、自由度が低いというデメリットも挙げられます。


 


*工務店


工務店の場合、費用が比較的低くなる傾向にあります。

その要因として、地元の職人を確保していたり、宣伝費をあまりかけていないことが挙げられます。


また、地域密着型の工務店の場合だと、一人一人のお客様の要望をかなえやすい傾向にあります。

依頼者と工務店側の距離感も近くなりやすいので、家に関する要望や疑問点があればすぐに伝えることが可能です。


 


*設計事務所


設計事務所の特徴としては、コストが高くなる分デザイン性を高めることが可能です。

そのため、デザインにこだわりたい方におすすめです。


まとめると、

・工期や品質を重視したい方はハウスメーカー

・コストを抑えつつ自身の要望をできるだけ反映させたい方は工務店

・何よりデザインを重視したい方は設計事務所 がおすすめ



 


4. 土地探し


土地はエリアごとに相場が変わるのできちんとネットで調べたり、建築会社を頼りながら探しましょう。

また、駅やスーパーマーケット、学校などの周囲環境も考慮しておきましょう。


 


5. 間取り決め・ローン事前審査


次はその土地にあった間取りを考えます。

なぜなら、その土地のキャパを超えてしまう間取りだった場合、あとから変更するとなるとかなりの手間がかかってしまうからです。

そのため、ある程度間取りが許容範囲かどうかを確認します。

同時にローンの事前審査も行いつつ、問題なければ家づくりを進めます。


 


6. 土地契約


ローンが通れば土地契約を結びます。

多くが、最初に土地代の5~10パーセントを手付金として払うので注意しましょう。


 


7. 工事請負契約の締結とローンの本審査


家づくり全体のプランや細かいオプションを決めれば、工事の請負契約を結び、ローンの本審査を行います。

請負契約、審査の際は書類のチェックを必ず行いましょう。


 


8. 施工・引き渡し


以上が済むと実際の工事が始まり、完成すれば引き渡しです。

工期はおよそ3~6か月であることが多いですが、建物によって変わります。

時間に限りのある方は工期を逆算しつつ計画を立てましょう。



 



土地を買って家を建てる場合のローンについて



このトピックについて述べていく前に前提となることがあります。

それが、「支払いのタイミングがズレる」ということです。

具体的に説明していきます。


土地代金は、契約の際に土地代金の5~10パーセントを手付金として払います。

そして、残りの費用は引き渡しの際に払います。


注文住宅の建築にかかる費用は、3~4回に分けて支払うのが一般的です。

建築費用の30~40パーセントを、回数ごとに支払います。


そのため、タイミングごとにまとまった資金が必要になるので、自己資金に余裕を持たせることが必要になります。

これらのことも視野に入れつつ、ローンを組むようにしましょう。



 



土地なしで注文住宅を建てる際のコツについて



注文住宅購入までの流れやローンについてご理解いただけたかと思いますが、それだけで急いで購入するのは危険です。

ここに潜む注意点があるので、これらを把握したうえで慎重に決めていきましょう。


 


1. 土地と住宅にかける予算配分は明確にしておく


先ほどから述べているように、住宅だけではなく土地にも費用が掛かることを忘れてはなりません。

住宅だけにとらわれず、土地の費用も予算に含めましょう。

また、思わぬところでかかる諸費用についても必ず建築会社の方に聞いておきましょう。


 


2. 途中でプランが変わる可能性も考慮する


特に土地の状態で建築プランが変わってしまう可能性があります。

例えば、土地の形状が複雑な場合、それに対応するために建築費用が高くなってしまう傾向にあります。


また、打ち合わせを進める途中で追加したいオプションや間取り変更などによっても費用が変わることもあるので、少し多めに予算設定をしておくことをおすすめします。



 



注文住宅を建てるのに必要な期間について



注文住宅は家のデザインや外装内装、設備についてのほとんどすべてを自分で決めることになります。

そのため、建売住宅に比べて着工までに時間が必要になります。


・土地探し およそ1~2カ月

・土地契約~プラン決め およそ1~2カ月

・着工~引き渡し およそ3~4カ月


一般的に引き渡しまでに5カ月~8カ月が多いですが、場合によってはもっと長引き1年以上かかるケースもあります。


ここで注意しなければいけないのは、注文住宅購入までの期限が近い場合です。

注文住宅は、引き渡しまでのスケジュールが定まっておらず、変動することも多いでしょう。


特に子どもが幼稚園や保育園、学校に進学するタイミングに合わせたい場合は注意が必要です。

ギリギリのタイミングで家づくりを始めてしまうと間に合わない可能性があります。

また、子どもが生まれるタイミングで始める際も、お互いの負担を考えつつ、早めに始めておく方が良いでしょう。


ほかにもケースはあると思いますが、どちらにせよ早めに家づくりを始めることをおすすめします。



 



建築会社選びのポイントについて



ハウスメーカー、工務店、設計事務所の違いはご理解いただけたかと思います。

次はどれを選べばよいか迷っている際の選び方のポイントをご紹介します。


 


1. 実績をチェックする


候補の建築会社のホームページに、過去の実績が載っていることが多いので、そこを確認してみましょう。

どんな家のデザインがあるのかだったり、口コミを見ることも可能です。

これらを見つつ、どの建築会社にするかを決めてみましょう。


 


2. 打ち合わせの際のヒアリング力を見極める


ホームページを見て建築会社を決めても完全に安心してはいけません。

そこの営業マンが、打ち合わせの際にきちんと自分たちの要望を反映しているかを見極めましょう。

ヒアリング力が優れていると判断できる場合は、その建築会社に任せるのが良いです。



 



まとめ



土地なしで注文住宅を購入する流れや様々なポイントをご紹介しました。

家づくりを始めるタイミングはできるだけ早めに、家づくりのプロセスは慎重に行うことを意識しましょう。


 


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清野 廣道/(株)ホープス

written by 清野 廣道/(株)ホープス

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