格子と光の美しき関係。 目隠しとデザインを両立した縦格子特集

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縦格子は、魅力的な目隠し。完全に見えなくなるわけではないけれど、風が抜けて、閉塞感のないのが大きなメリット。和風住宅だけでなく、モダンな住宅とも相性が良いデザインも魅力のひとつ。室内から漏れる光や照明のライトアップにより、昼と夜との表情が違うのも特徴で、外観のイメージをより洗練されたものに。今回は、エクステリアやインテリアの一部に取り付けられた、参考にしたい縦格子の事例をご紹介します。

地下につながる光庭から照らされた縦格子

建物内部からライトアップされた縦格子の陰影が印象的。玄関スペースの天井を照らすことで、明かりとしても機能しています。この格子越しに、地下につながる吹き抜けの光の空間があります。昼には、その部分のトップライトの光を取り込むことが可能です。この窓により、プライバシーを守りながらも、吹き抜けの向こうにあるお部屋に開放感を与えています。格子に使用している木材は、セランガンバツという、耐久性の非常に高い木材です。光をコントールした間取りや素材の選定など、素晴らしく計算されている住まいですね。

外の光を優しく感じさせてくれる縦格子

格子越しに見える緑がとても美しく感じます。床や壁の素材、壁面収納の色合いなどのモダンな雰囲気に合う、黒い縦格子が素敵です。このリビングには、反対側にも大きな窓があり、左右で印象の違う窓が、アクセントにもなっています。外からみれば、この格子は目隠しの役割をしっかり果たし、また、全面ガラスの窓に対して、防犯の意味もありそうですね。明るく広いリビング窓の全面に設置された縦格子は、夜には建物を違った印象にしてくれます。

廊下を照らす光格子

格子と半透明の素材の組み合わせ。リビングからの光を廊下に取り込み、明るさを確保しています。広々とした廊下がより明るくなり、開放感を感じますね。この格子が、「光格子」と名付けられているのも納得です。太めの縦格子は、梁や柱の太さに対応したデザインで、無垢材と珪藻土をふんだんに使ったナチュラル空間に調和しています。室内の適度な採光を、デザイン良く取り入れたい時にも、縦格子は活躍します。格子があることで、ガラスやアクリル素材だけの場合よりも、安全性が高くなるのもメリットですね。
お部屋のプライバシーについて、「まったく何もないと、ちょっと外の目線が気になるけれど、全部を隠すほどでもない」そんな立地や窓の位置なら、縦格子は十分機能的です。格子は、採光・通風・ブライバシーをバランス良く満たしてくれます。もし、プライバシー重視で縦格子を考えるなら、格子の間隔を狭くすることで、目隠しの機能を高めることも可能です。また、縦格子は、中からの視界を意外と遮らないのもメリットのひとつです。
さらに、縦格子は、天然木やアルミ製のものなど、素材も多彩。質感や枠の色、格子の太さなどを思いのままにできます。このように自由度の高い縦格子は、外観や窓に合わせて利用できるデザイン的に魅力あるアイテムですね。

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南側道路だけど開放的にしたい 2014年05月14日投稿 住宅設計 南側道路だけど開放的にしたい

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ライター/writer hotagos