◆2018年4月14日(土)『住人十色』毎日放送(MBS)放送◆
30坪程ある平屋を、ダイナミックな一室空間にリノベーションしました。辺りには田んぼも残るのどかな雰囲気です。
昔ながらの日本家屋ゆえ軒が深いので内部まで光が届かない。まずはこの部分を解決しようというのが、この家のテーマとなりました。
1階の壁をできるだけ減らし、回遊性のあるLDKを提案。また天井部も撤去し、吹抜けとしました。屋根瓦の一部をガラス瓦とし、2階部分から中央に光を落とすことを考えました。
プランを気に入ってもらい「進んで行きましょう」となったのだが、ここからがなかなか大変でした。銀行はリノベーションに対して融資が渋いのです。
リノベーションとは建物の価値を高めるという意味がある。既存建物を活かし、空間の価値を高めるのと、壁紙を貼り換える程度のリフォームでは、工事の規模も難易度も全く違います。
この辺りの現実を、行政、金融とも把握し、言行一致して貰いたいと思います。数千万円単位が可能な新築と違って、500万円を超えてくると、一気にハードルが上がるのです。
しかし、何でも粘り強くトライしてみるものです。理解のある融資先が見つかり、無事工事スタートにこぎつけました。全ての過程でここが一番大変だったかもしれません。
「明るく」は、実はサブテーマで、メインテーマは「長く子供と仲良く」。明るく、家族の幸せを本気で願う前向きな夫妻がいたからこそ、何とか完成までたどり着けました。
設計の依頼をもらえば、あらゆる可能性を探り常にベストを見つけたい。プラン、金額調整、現場監理のいずれも同じです。 しかし、それはあくまでも船の舵をきっているにすぎないのです。
計画の推進力、エンジンのスクリューを回せるのはクライアントの真剣な思いだけだとつくづく思うのです。
現場所在地 | 羽曳野市 |
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構造 | 木造 リノベーション |
敷地面積 | 152.48 ㎡ |
延床面積 | 137.97 ㎡ |
建築費用 | 105.01 ㎡ |
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