外部に対して閉鎖された典型的な都市型のコートハウス。
ただし、住まいの中心である広間を明るい二階に上げ、そこは、ともに道路や隣地に対して閉ざされた南側のドライなパティオ(光庭)と、北側の緑豊かな中庭という二つの外部空間に接し、南北全面に大型の断熱サッシュを使用することで、採光や通風を十分に確保しながらも、施主の要望であった高いプライバシーと明るく快適な居住性を備えています。
建物中央の中庭には、ヤマボウシを中心に5O種類ほどの植物を植え込み、できるだけ明るくという希望であった浴室と洗面は、この景色に南面して光あふれる空間となり、屋外のデッキやパティオも含めた二階空間は全体として、外部の視線を気にすることなく、自由にのびのびと暮らしが広がる一個の「小宇宙」にすることができたのではないかと思っています。
壁式ラーメン構造によって大開口を可能にし、屋外空間と一体となった住まいとなっていますが、外壁全面に外断熱を施し、断熱サッシュを使用することで、省エネルギーと同時に、全体に温度変化が少ない住環境となっています。
内部はコンクリート打放し仕上を多用して、そのまま蓄熱体とすべく夜間電力を利用した蓄熱暖房機を各所に設置(写真時は未設置)。扉やドアの少ない開放的な住まい全体に、冬でも快適な温熱環境を実現しています。
また中央にある中庭にはふんだんに緑を植え込んで、それらは鳥を呼びこみ人の心を癒してくれるとともに、日射調整や雨水の調節にも一役買ってくれています。
photo:市川かおり
現場所在地 | 吹田市千里山東 |
---|---|
構造 | 鉄筋コンクリート壁式ラーメン構造 |
階数 | 地上2階 |
工務店 | 新行建設 |
家族構成 | 夫婦2人 |
敷地面積 | 165.7 m2 |
延床面積 | 142.9 m2 |
寛ぎの場所は、屋内に限ったことではありません。 そう、バルコニーで過ごす時間って、想像以上にQOLが上がるんです。 自宅というテリトリー内にいながら外を満喫できる空間って、控えめに言っても最高すぎ...
確保できる広さがなかったり、地価が高すぎたりという理由から、ハードルが少し高めの印象がある平屋住宅。 しかし、マイホームはこの先ずっと住む家です。様々な角度から、平屋という選択を考えてみてはいかがで...