土地のデメリットを、建築でメリットに!

521人の方が「このまめ知識が参考になった」と投票しています。

当然、人気の無い土地、なかなか売却されない土地というのは、それなりに理由があります。例えば、陽当りが悪かったり、土地が不整形であったりと、既にプランが決まっているハウスメーカーにとってみれば新たにプランニングする事が難しいのではなかいと思われます。逆にそういった土地というのは、買い手が限られてしまう事から、売主さんとの交渉次第で、土地が思った以上に安く手に入る事もあります。私が設計させて頂いた土地も、なかなか売れない土地でした。それは、分譲地の端部だったのですが、北側に 3m以上の擁壁を抱えており、しかも敷地内にあるので、狭く感じられてしまうのが理由のようでした。そこで、その擁壁を考慮した設計をさせて頂きました。その擁壁がこちらの持ち物であるなら、自由自在に使用可能、という意味です。構造的には当然保証されているものです。そこにクライアントのお子様たちに、モザイクタイルで絵を描いたり、手形を付けて頂きました。子供の時、家を建てた思い出というのは決して忘れない良い思い出となります。いつまでも忘れないようなモノを、カタチにしたいと考えています。また擁壁がある事で、逆に周囲から見えづらいという事から、水廻りに大きな開口部を設けました。このように、人気の無い土地であっても、建築側の少しの工夫で、楽しくより豊かに暮らせるのではないでしょうか。
富田高之/富田高之建築設計事務所

written by 富田高之/富田高之建築設計事務所

この建築家の全ての投稿をみる

このまめ知識は参考になりましたか?

は い いいえ