収納について考える...その2 「”モノ”たちの棲家」

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収納についてのコラム第2話。前回のコラム 「身のまわりのモノたち」に続きます。



まずは、少し話を振り返ってみます。 前回は『暮らし』の中のモノたちを"私達との距離"という視点から 5つのグループに分けて考えました。



1)常に『暮らし』の中で活躍するモノ

2)見えるところにいるモノ

3)普段は見えないところにいるモノ

4)特に必要ではないが、処分できないモノ

5)『暮らし』の中で全く必要とされていないモノ



といったグループ分けです。 詳しくは 前コラムをまず参照してくださいね。





ところで、モノたちが私達の『暮らし』の場に進出してくるにあたって、大抵の場合、これから示すような現象が起こります。 それは、上記5)や4)のモノたちが本来は"3)の棲家"であるはずの"収納庫"を占領し始めるということです。 最初は仮住まいのような形で3)の棲家へやってきます。ところが仮住まいだったはずが、なかなか出て行こうとしません。



次にどのようなことが起こるか?と言えば、 3)のモノたちは、必要なときに表へ姿を現す必要がありますから 5)や4)に入口付近をうろうろされては邪魔になるといった理由から 自分たちのためにあった座りの良い場所を彼らに譲りはじめます。



こうなると、あとは悪循環! 3)の陰に隠れる5)や4)の存在を私達自身が忘れてしまったり 処分するのが億劫になるといった現象が起こります。 こうして徐々に3)のモノたちの居場所がなくなってしまい、 自分たちの棲家を止む無く出てゆくことになるのです。





2)のモノたちの間でも似たような現象が見られます。 新しく役割を与えられて『暮らし』の中に招かれたモノたちも 既にお役ゴメンとなったモノたちがなかなか場所を譲らないことから 本来の棲家へ入ることができなかったりします。



空き部屋が無いといった状態ですね。 また、仮に出番が少なくなったとしても、全てまだ必要なモノたちだとすれば 新たに棲家を作ってあげる必要があるというわけですが・・・。 このような現象がきっかけとなって、2)のモノたちも私達の「暮らし」に近い場所で 彷徨うことになってしまいます。





本当に困ったものですね…。 何か良い方法があれば良いのですが 新しいモノたちが日々"住まい"を訪れる現代においては 不要になったモノたち、つまり5)や4)のモノたちを整理するしか 根本的な解決策はありませんよね。





ただ、上記のような現象を少しでも阻止する方法は いくつか考えられそうです。



<対策A>

新築の場合はできるだけ奥行きの浅い収納を設けたり または既に存在する納戸のようなスペースであれば やはり奥行きを浅く使う工夫が有効かもし知れません。 ちょうど図書館の書架のようなイメージに近いかもしれません。 壁際には棚などを用いて、高層ビルのように階数の多い棲家にしたいところです。 あくまでも狙いは『モノの奥にモノがある』といった状況を できるだけ作らないことにあります。



  



<対策B>

どうせ室内にモノたちがでてきてしまうのであれば、 一つの壁面をモノたちの仮設住宅としてしまうという手もありますね。 更にロールカーテンやブラインドなどを用いて隠せるようにすれば 例え"収納庫"が満杯だったとしても十分その代わりになりそうです。 見える場所であっても、籠や箱のようなものを用いるのも一つの方法です。 仮住まいとしてはもちろん、モノによっては十分味のある棲家となることでしょう。



  





以上に共通することは、モノたちの実情を知るということです。 普段、私達が「知らず知らずのうちに・・・」と口にすることが 実は『暮らし』の中にモノが溢れる"最も大きな要因"かも知れませんね。


 


 






☆☆ 作者情報 ☆☆

住まいと暮らしをデザインするをコンセプトに、設計監理業務を行っています!

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