住宅の見学では、とにかく得られる情報が多いので、メモできるアイテムは必須です。スマホがあれば、写真も撮れるしメモもできるので便利です。気になった商品の品番もメモするよりも、写真を撮っていくのが便利。ただ、走り書きしたい時や、パンフレットに書き込みたい時などに、筆記用具はあったほうが便利です。撮影に関しては、スタッフの方に、「検討のために、記録として撮影しても良いですか？」と一言声かけてから行ったほうが良いでしょう。検討用に撮影するのであれば、快くOKしてもらえることが多いと思いますが、完成見学会の場合は、一般のお客様のご自宅のため、遠慮してほしいと考えている場合があるので、撮影前には、必ず許可を取るようにしましょう。

　廊下の幅や出入り口の幅など、ちょうど良いと感じた幅が、何センチなのかを測ってみるために、メジャーを持って行きましょう。気になった広さや場所をたくさん測ることで、キッチンの作業スペースの広さをどれぐらいにするのかや、トイレの奥行きを何センチにするのかなど、細かな寸法について、具体的にイメージできるようになります。広さだけでなく、天井の高さや段差なども測ってみると良いでしょう。設計図にある寸法から、そのサイズ感がイメージできるようになればしめたものです。メジャーは、裁縫用のものではなく、伸ばした時にも折れ曲りにくい、建築用のものを準備しましょう。忘れてしまった場合には、準備があれば、貸してもらえる場合もありますので、聞いてみましょう。

　住宅展示場や完成見学会では、建物の資料や会社概要、設備のカタログなど、多数の資料が用意されています。会社ごとに袋を用意してくれていることが多いのですが、複数の会社を回った時などは、それらをまとめられる大きめのカバンがあると便利です。かなりの重さになることもあるので、丈夫なものが良いでしょう。複数の展示場を回る時に、他社のネームの入ったものを持って歩くのが、少し気がひけるという場合にも重宝します。

　自分が重要視するポイントをまとめておき、リストにしていくと良いでしょう。というのは、各会社の担当者ごとに、会話の流れが異なるので、聞いておきたいポイントを整理しておかないと、つい聞き逃してしまうからです。リストには、設備や素材のことだけでなく、デザインの自由度やアフターサポートなどの質問も入れておくのが良いと思います。また、土地探しから手伝ってもらえるのかなど、建物以外の情報も聞き逃してしまいがちなポイントですので、リストに入れておくことをおすすめします。

　建築の希望地や年収など、住宅展示場や完成見学会で聞かれる質問はある程度想定できます。先方に正確な情報を伝えることが、スムーズなやり取りにつながるため、家族で相談し、答えを準備しておくとよいでしょう。もし、明確に決まっていないのであれば、そのように伝えるようにしましょう。将来の値引き交渉にも影響する、予算などの繊細な質問については、最初のうちは、自己資金の有無やローンを利用するかどうかなどを伝える程度でよいでしょう。

　気になった施工事例を、雑誌の切り抜きやスマホなどで見られるように準備しておくと、理想の家のイメージを伝えやすくなります。事例写真は、少しずつ集めていくことで、自分たちのイメージの明確になるので、打ち合わせに役立ちます。

　住宅展示場や完成見学会は、長時間歩き回ることが多いため、途中に休憩をとりながら行うことになります。その時の水分補給として、飲み物を持参しておけば、いつでも好きな時に休憩ができます。少し疲れた時には、お菓子などを食べてほっとするのも良いでしょう。住宅展示場なら、休憩する場所があったりするのですが、完成見学会では、お客様のご自宅ですので、飲食の場所については、必ずスタッフに確認するようにしましょう。

　住宅展示場や完成見学会は、自分たちで建物を見学するだけでなく、その会社のスタッフとの話の中から多くの情報を得ることができます。このことから、自分の知りたい情報と先方の知りたい情報をスムーズにやりとりできるようにしておくことが最善の準備と言えるのではないでしょうか。