永遠なる『住まい』 (『住まい』に可変性を求めて・・・)

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『住まい』は『暮らし』を営む場。 ということからすれば、"ライフスタイル(暮らし方)"の変化により 『住まい』は形を変えるべきものです。



かつて、西洋の文化が『暮らし』の中に入り込む以前は、ライフスタイルが長きに渡り、一定なる時代もありました。 「家族が世代を超えて一つ屋根の下で暮らし、その長男がやがて『住まい』の主になっていく」のが普通でしたから 『住まい』における間取り自体は不変なるもので満たされていたのです。



より現代に近づいてからは 「いくつかの既存モデルから最も自分達の『暮らし』に近い"間取り"をセレクトする」といった 『住まいづくり』のスタイルが生まれました。



ハウスメーカー等が事前に用意した企画プランの中から、一つのプランを選ぶ…といった『家づくり』がこれにあたります。 そして、このようなスタイルはその前の時代と比較し、さまざまな"ライフスタイル"が生まれたことを示しています。 現代においても、マンションまたは"建売住宅"を求める時は上記同様 「自分達の"ライフスタイル"に合った"間取り"かどうか?」が一つの大きな決め手になっています。



近頃は、人々の"ライフスタイル"がよりいっそう多様化しています。 そして、家族における10年後、20年後の姿にさまざまなる変遷の可能性を秘めていることも 現代の大きな特徴だと思われます。



そんな中、設計する立場の人間として、常に見据えておきたいと考えている一つのテーマがあります。 それは、「"間取り"に"可変性"を持たせる」ということ。 もう少し単純に言えば 時間と共に「ガラッと"間取り"を変えることが可能な『住まい』にする」ということです。



一つの例ですが 以下、小さな子供を持つご家族が、将来に渡る『住まい』の使いやすい形を、時間軸に沿って考えてみたいと思います。



<第一期>

子供が小さいうちは、目を離すことができない。 従って、個室などの細かい部屋が多くあるより、目の行き届く広い部屋がひとつあったほうが便利! ・・・といったことから、それぞれの子供部屋は不要。







<第二期>

子供が成長し、徐々に親の手が掛からなくなり、自分という個が芽生えることで専用の個室が必要となる。







<第三期>

■パターンA

子供が外に世帯を構えることで夫婦水入らずの『暮らし』になると、複数の個室(各子供のための個室)が不要になる。 その代わり、余裕のできた時間を満喫するための趣味の部屋が欲しくなる。 (第一期の間取りに戻る)



■パターンB

親子2世帯での『暮らし』がスタートするため、一戸の中における各世帯間で、ある程度の独立性が必要となる。







といったような感じでしょうか。



このコラムを書いていて、昔どこかで耳にした、こんな"なぞなぞ"を思い出しました。 「1)最初は4本足、2)次に2本足、3)最後に3本足になる動物は?」といったものです。 多くの方がご存知だと思いますが、その答えは「人間」です。  



1)最初はハイハイ歩きの赤ちゃんの時

2)次は、立つことができるようになった時

3)最後は、悲しいかな杖が必要となった老年時



というのがその解説となります。

人間は朽ち果てること無く、次そして次の次の世代へと生命が受け継がれるように。『住まい』も壊されること無く上記の循環を繰り返しながらでも、次世代へ受け継がれてゆくことができれば・・・ そんなことを考える、今日この頃です。



☆☆ 作者情報 ☆☆

住まいと暮らしをデザインするをコンセプトに、設計監理業務を行っています!

    Tagu Design Studio

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    和モダンの家づくり「スローライフな暮らしを営むために…」



 

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