明るい『住まい』...その2 プライバシーの確保

52人の方が「このまめ知識が参考になった」と投票しています。

少し前編から話しがそれますが、この「明るい『住まい』」を計画するにあたって避けては通ることのできない"社会問題"があります。それは"プライバシーの確保"についてです。



かつての『暮らし』には"近隣との結びつき"が深くありました。庭先や"縁側"そして"お座敷"などは"自分たちのもの"であると同時に "ご近所のためのもの"であったことも少なからず事実でしょう。ご近所のお仲間と日常について報告しあったり、相談したりするための場としてです。縁側でいっしょにお茶を飲むなんてことは日常茶飯事。ご近所のメンバーが大勢集まって、お座敷で会合を行うことなども『暮らし』の一部でした。

ですから、外からでもわかりやすい場所に『開口部(大きな出入窓)』を設ける必要がありました。ご近所の人が、アクセスしやすいように。



ところで「敷地にはいろいろな形があること」は今も昔も変わらないことです。道路が南側にある場合はよいのですが それ以外、例えば「道路が北側にあった場合は?」と言えば大概の場合、その道路から南側"庭先"への幅広いアプローチがありましたね。まるで"舗装されていない道路"のような通路が。敷地にゆとりがあった時代だからこそ、なし得たわけですが。

まだまだ、関連した話題を続けたいところですが、このあたりで話を戻しますと要するに、こういった昔の『暮らし』の中では、ご近所は"家族"が集合体となった"大きな家族"。町や村は"住まい"が集合体となった"大きな住まい"のようなものでした。だから「このように"オープンな開口部"を環境に左右されず設けることができた!」というわけです。



現代、特に都市部や住宅地においては上記のような近隣関係を築きにくいことや敷地の大きさに限界があることに加え、"プライバシー確保"や"セキュリティ問題"などもあり、このような"オープンな開口部"や"広いアプローチ"を設けることは、なかなか難しくなりました。

 一昔前の住宅地    現代の住宅地


とは言っても"採光"や"通風"を確保するため開口部は必要です。 道路や隣地に向かって"オープンな開口部"を設けたのは良いけれど "プライバシー確保"のため、昼間でもカーテンを開けることができない ・・・となれば本末転倒です。



更に"想い"は深刻になってしまいましたね。 以下、明るい『住まい』...その3に続きます。




☆☆ 作者情報 ☆☆

住まいと暮らしをデザインするをコンセプトに、設計監理業務を行っています!

    Tagu Design Studio

和み癒しの家づくりをお考えの方はこちらのページをお役立てください!

    和モダンの家づくり「スローライフな暮らしを営むために…」

 

田口秀樹/Tagu Design Studio (株)

written by 田口秀樹/Tagu Design Studio (株)

この建築家の全ての投稿をみる

このまめ知識は参考になりましたか?

は い いいえ