コンセントと使い勝手...その1 見せるコンセントと見せないコンセント

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住まいにおいて、使い勝手の良し悪しは基本、間取りや設備機器等に深く関係しますが、意外なところでコンセントの位置による影響も少なくありません。

そこで今回のコラムは、このコンセントを始めとした電気配線について考えます。

コンセントの位置については、ドアの位置移動や窓の大きさ変更などの 軽微な間取りの変更であっても常に影響を受けることから、原則、これらが完全に固まった後で相談することになります。

従って、着工までの限られた期間においては、早い段階で決めておかなければならない間取りや仕様の相談が優先されてしまい、どうしても後回しになってしまう傾向が見られます。

やもすれば、間取りや他の仕様が決まり一息ついている隙に工程がどんどん進んでしまい十分に練ることができず、失敗を恐れて「無駄に個数を増やしてしまった…」といった話も時々耳にします。

このコンセントの位置については、本来であれば教科書のようなものや、確実なるセオリーがあれば話しが早いのですが、残念ながらそういったものは存在しません。

と言うのは、 最初に「間取りの変更に影響を受ける」とお話ししたことと同様、暮らしの変化やちょっとした模様替えに伴い、確実に使い勝手が変化するからです。

「模様替え」という厄介な話は後回しにし、ここではコンセントの特性を踏まえることから考えてみることにします。

さてコンセントについては、ずばり!

「見えるところに設置すべきもの(=見せるコンセント)」

「見えないところに設置すべきもの(=見せないコンセント)」

以上の2つに分類されます。

いきなり唐突な定義付けを行いましたが、以下それについて説明を加えてゆきます。

ア)見せるコンセント







必要に応じて、定位置から電気機器を持ち込んで使用するためのコンセントとなります。

・掃除機

・アイロン

・ゲーム機器

・移動ノートパソコンや充電器

・必要に応じて用いられるキッチン家電(ポット、コーヒーメーカー等)

といった機器類のためのコンセントです。

こちらは、頻繁なる抜き差しが行われることを踏まえると 見える位置に設置すべきコンセントというわけです。 ですから、机の上でこれらの機器を使用するのか?あるいは床置きの機器に用いるのか? 普段の行動をよく想定した上で、必要と思われる個所をピックアップしておくことが必要になります。

上記の電気機器の中でも特に掃除機は注意が必要です。 現在は「お掃除ロボット」という、昔では考えられないお掃除のスペシャリストが 発明されましたが、部屋の隅や障害物のある場所は、やはり手作業でクリーナーをかける必要があるでしょう。

従って、他に使い途が考えられない場所であっても電源コードが届くよう、4~5mに1か所は 何らかの見えるコンセントが必要というわけです。ちなみに掃除機用として重宝される コンセントの定位置が存在します。それは、廊下と各個室のスイッチの真下です。

その理由は、家具や飾り物により隠れてしまう可能性が低いことによります。



イ)見せないコンセント



 



こちらは、常に差し込だまま使用する家電機器のための コンセントです。

・テレビやオーディオなどのAV機器

・比較的大物のキッチン家電(冷蔵庫、電子レンジ、炊飯器等)

・メインとなるパソコンおよび周辺機器

・間接照明スタンド

といった機器のためのものです。

コンセントが見えるということは、そこに差し込む配線も目に入るということ。 部屋を雑然とさせないためにも、余計なコード類は見えるところに無い方がすっきりしますよね。

また、電源コード周辺には埃が集まりやすいもの。掃除機をかける場合に邪魔になることもあるでしょう。 更には、通行する場所にコードが横切っていたりすれば 足を引っ掛けてしまうことだってあるかも知れません。

ただ、「見せない」と表現しましたが、 必ずしも、大物家電類の真後ろに設けるべきというわけではありません。 できれば、ぎりぎり隠れるくらいの場所がベストでしょう。 そんなに手間を感じない場所であれば、ア)で掲げた製品のコンセントとしても 十分用を足すことになりますからね。

以上『見せる場所』『見せない場所』といった観点から『コンセントの使い勝手』を 考えてみました。

できるだけコンセントの不具合を感じない住まいにするためには、これらの特徴をよく踏まえた上で 日々の暮らしを想定する必要があるということで締めくくります。

次回は、冒頭で後回しにした「暮らしの変化と模様替え」についても触れつつコンセントと電気配線について話を伸ばす予定です。



次回に続く...






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田口秀樹/Tagu Design Studio (株)

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