建築基準法の捉え方

432人の方が「このまめ知識が参考になった」と投票しています。

建築物を建設する場合、建築基準法を遵守しなければならないことは
当然のことですが、この法を遵守してさえいれば何をやってもかまわない、
という方針は建築物を建設する場合にはとらない方が懸命です。



建築基準法は、建築物をつくる上で最低限の基準を設定したものであるからです。
たとえば、木造2階建ての建築物では、厳密な構造計算は求められません。
壁量のバランスのみを判断して、確認申請がとおります。



弊社では、こうしたあいまいな法の基準を避けるため、
木造2階建てにおいても許容応力度計算という、
各部材の応力(部材それぞれにかかる力)を検討する構造計算をすることを
標準仕様としています。



弊社で設計した住宅の事例ですが、3.11の大震災の後、
東京で実現したMA-Houseのお施主様からお電話をいただきました。
あれだけの地震に全く気づかなかったほど住宅のゆれが少なかった
という感謝の内容のお電話でした。



これも構造計算をきっちりと行ったことの証しだと思います。



弊社では最低限の基準としての建築基準法だけに依存するのでなく、
建築基準法よりさらに高いレベルの仕様をめざし、
安心して生活できる住居の設計、デザインに心がけています。
倉澤智/倉澤智建築デザイン事務所

written by 倉澤智/倉澤智建築デザイン事務所

この建築家の全ての投稿をみる

このまめ知識は参考になりましたか?

は い いいえ