風景を切り出し空間を小粋に魅せる「地窓」の魅力

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地窓は景色を切り出し空間を上質なものにします。単に室内を明るくするだけではありません。視線の落ち着き場所を作り、空間を実際より広く感じさせたり、外につながる大きな開放感をもたらしたりします。また、坪庭は地窓から覗くことで空間に強い印象を残します。小さな窓だからこそ、見える景色に特別なものを感じるのかもしれません。今回は玄関や和室を中心に、地窓のある空間をご紹介します。

地窓から坪庭を楽しむ和室

北側に地窓が設けられた和室です。あえて小さく取った窓には、部屋のプライバシーを守る働きがあります。この窓により隣家の視線を気にすることなく坪庭の景色を楽しむことができます。
この北側にある地窓は、夏、窓を開けることで涼風を取り込むこともできます。縁のないすっきりとした畳とシンプルなデザインで構成された和室に、地窓が明るさと涼しさを運んでくれます。

和室への通路を演出する地窓

ダウンライトでほのかに照らされた和室の畳。入り口にある踏込みには間接照明。その光に照らされたタイルの床の色合いが素敵です。和室に入る前から上質な空間を想像させますね。
通路の正面には、落ち着いた空間に適度な開放感を与える地窓があり坪庭が見えます。モダンでありながら伝統的な雰囲気を残す格調高い空間です。大切な客人をもてなすのにふさわしい和室ですね。

広い玄関を引き立てる坪庭の見える地窓

スリット状になった天井部分から自然光が降り注ぐ、和モダンの雰囲気が漂う広い玄関です。玄関土間のタイルの黒い色合いと対照的な、坪庭に敷かれた白い玉砂利が目を引きます。地窓から外が見えることで広い玄関がより開放的になります。おそらく地窓ある場合とない場合とでは玄関の印象が大きく違うでしょう。トップライトと地窓により日中は十分な明るさを取り込めそうですね。

奥行きを感じさせる玄関奥の地窓

石畳のような玄関土間と素材感が素敵な床フローリングの玄関です。玄関の奥には、品の良い植栽と板壁のある坪庭が地窓越しに見えます。玄関を入ってきた時に視線がまずここに向かうことで、玄関に実際の空間以上の広がりを感じさせています。
板張りの天井も高さや形状に起伏があり、上品でありながらも動きのある空間になっています。ひとつひとつの控えめな個性が集まった、京都の路地のような情緒ある玄関です。

畳に寝転びながら坪庭を眺められる地窓

縁のない畳と落ち着いた色合いの壁で仕上げられた和室。畳にゴロンと寝転ぶのはとても気持ちのいいものです。その時に「何が見えるともっと幸せになれるか。」を考えてつくられた、豊かな気持ちになれる地窓のある和室です。
地窓からは、四季の移ろいを感じることができることでしょう。地窓からさし込むやさしい明るさを感じながらこの和室でくつろぐひと時は、至福の時に違いありません。

地窓からやさしい光とや爽やかな風が通るリビング

ここがリビング?と思ってしまうほど開放的な空間。外からの視線を遮っている比較的高さのあるコンクリートの壁によって部屋が暗くなってしまいそうですが、壁と開口部との間に空間があることで圧迫感を感じさせません。さらに地窓があることで、その部分からもやさしい光が差し込み部屋全体が均一に明るくなっています。風の通り抜けもとてもよさそうですね。開放的で気持ちの良い風が通るリビングです。
地窓を設置する理由の一つに、プライバシーを確保しながら外の景色を楽しみたいということがあります。畳の部屋は座って過ごすことが多いため、地窓からでも十分に坪庭や外の景色を見ることができます。
また、地窓を開閉できるようにしておけば、空気の通り道としても最適です。北側に設けられた地窓なら、建物の影を抜けてきた涼しい風を室内に取り込むことができます。流れ込んだ空気が高い位置にある別の窓から抜けていくことで、室内を快適にすることができます。空気の流れを味方につけられる地窓は機能な窓だとも言えますね。

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エアコンのいらない暮らし(1) 2014年06月20日投稿 住宅設計 エアコンのいらない暮らし(1)

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ライター/writer hotagos