どんな風にデザインする?中庭のある家

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小さくても自分の家には、庭やグリーンが欲しいと考える人は多いですよね。でも庭は防犯上、不安。そんな理由から表に面している庭ではなく、中庭を希望している人もいるのではないでしょうか?表からは見えない中庭のある住宅は、すでに紀元前3千年頃からイランや中国にありました。日本では建物に囲まれた小さな空間を坪庭として癒しを得ていた歴史があります。今回は、人目を気にせず穏やかにくつろげる中庭を見ていきましょう。

子どもたちが駆け回れる庭

シンボルツリーを囲んで家が建っているような構造です。すぐに庭に出るのではなく、縁側のようなウッドデッキが回廊を作っています。子どもたちは大はしゃぎで回廊をかけまわります。室内と裸足で歩ける外と、土のある庭。三層のグラデーションは、どの場所にいても見渡せます。住宅の窓は大きくとられ、二階からも中庭が見下ろせます。視界が開けているにもかかわらず、外の視線からは守られていて、のびのびと生活ができる住宅。

都市型ラグジュアリー、癒しの空間

リビングから望む中庭は、室内と同じ材質を使い、同じレベルを保つことで地続きの一体感が作られ、広さを感じさせます。家具などの調度品も洗練され、クールな印象を持たせる一方、つきあたりにある滝の水音は癒しを感じさせます。石やコンクリートといった冷たい印象のマテリアル、縦型ブラインドの垂直な直線は大人の空間を演出します。それはまるでアジアンリゾートの上質なホテルを訪れた気分にさせてくれる都市型の中庭。

和の寛ぎ、眺めるための坪庭

客間と浴室の両方から眺められるように設計された坪庭。京町屋で発展した坪庭は、庭に出て遊ぶためではなく、採光や風通しを良くしながら、鑑賞を主な目的としたものです。小さな空間に、植木や石、コケなどを配置して主人の小さな宇宙を創っていきます。植木もシンボルツリーとなるような背の高いものではなく、建物や他のオブジェとのバランスをとったものが多く、庭を作るというより、建物全体との調和を目指しています。

明るい二階につくられた中庭

網状の床材のグレーチングで浮いたような二階の中庭。下の階にも光や風が届く仕組みです。庭のレベルを二階に持ってくることで、通りの視線を回避し、大きなガラスの壁でキッチンやリビングとの一体感を持たせ、広さを演出しています。写真の右手には一階から伸びている樹木が写っています。コンクリートや鉄、ガラスなど冷たい印象の素材を多く使っっていますが、屋根のアールが温かみを感じさせ、くつろげる庭になっています。

四季を感じる、シンプル和モダンの中庭

建物に囲まれた和モダンの中庭。見る場所によって印象を変えるための様々な工夫がされています。左手奥の建物は、丸窓によって坪庭部分が借景できます。左上からは全体を見下ろせ、細く切れ上がった窓からは四季折々の色づく緑が楽しめます。床材も石や砂利と縁側のような段差などを配置することにより、様々な表情を作ることに成功しています。一見シンプルなようでいて、各所の素材やボリュームを変えています。それら全体が、この住宅を優雅な印象へと導いているようです。
いかがでしたか?一口に中庭といっても、家族構成や住まい方によって、様々な種類があります。愛でるための坪庭や、家族団らんのための中庭、シンボルツリーを配置するのも素敵です。そして、日本では中庭は「コートハウス」という和製英語で呼ばれることもありますが、コートは法廷も意味するので、コートハウスは通常は「裁判所」という意味です。英語圏の人と話すときは「コートヤード」と言って話題を盛り上げましょう。

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南北に長い土地 2013年12月26日投稿 住宅設計 南北に長い土地

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ライター/writer yumisong