その「ひと工夫」で、ペットがもっと快適に過ごせる家に

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家族の一員として、いつもかたわらで私たちを和ませてくれるペットたち。
品種などによって異なるものの、一般的に室内で飼われる犬の平均寿命は10〜13年ほど、猫は15年ほどと言われています。
それだけの時間をともに過ごすのですから、住宅にもぜひペットのための工夫を取り入れたいところ。
ここでは、ペットがより暮らしやすいように配慮された住宅をご紹介します。人の生活を妨げず、空間に自然とマッチする、「お見事!」な工夫がいっぱいです。

【愛犬のために】壁と段差をなくしたすっきりLDK

「室内でも思いっきり走り回りたい!」という愛犬の願いをかなえる、障害物のない空間。壁も段差も思い切って取り払い、一続きのLDKにすれば、予想以上に広々としたスペースが生まれます。
床の段差をなくすことは、犬の腰や関節などへの負担を減らすことにもつながります。床は、犬の足がすべりにくく掃除がしやすいタイル貼りや、毛足の短いカーペットなどにするのがおすすめ。
こうした工夫で、家の中でも、まるでドッグランのように元気に走り回ることができます。

【愛犬のために】お散歩帰りに直行できる足洗い場

「今日は、お散歩行かないの?」とでも言いたげな表情の愛犬に見つめられると、どんなに疲れていても連れていってあげたくなるのが飼い主さんの心情ですよね。
でも、散歩で意外と大変なのが、帰ってからの足拭き。
「散歩の後はバスルームに直行」という飼い主さんも多いようですが、それなら玄関まわりにペット専用の足洗い場を設けるという手があります。
サッと足を洗うだけの設備なら外に、写真のようにシンクも兼ね備え、体ごと洗えるものなら室内に。冬場のお散歩を考慮して、お湯が出るようにしておくといいですね。
これなら、毎回の散歩の後、愛犬を抱えて家の奥のバスルームまでダッシュしなくてもすみそうです。

【愛猫のために】自由に室内を行き来できる通り道

猫は、家の中を自分の縄張りだと思っています。ですから、毎日家中のパトロールは欠かせません。
でも、いくら愛猫のためとはいえ、四六時中すべてのドアを開け放しておくわけにもいきませんよね。
そこで、壁やドアの下部にこんなキャットドアを設置してみてはいかがでしょう。
これなら、ドアが閉まっていたり飼い主さんが留守だったりしても、猫が自由に出入りできます。
猫が顔でキャットドアを押して出入りする姿は、見ているだけでもほっこりしますよ。

【愛猫のために】猫と共用のトイレスペース

猫のフードとトイレを近くに置いているお宅は多いようですが、猫にとってトイレのにおいのするところでごはんを食べるのは、嫌なもの(よく考えれば、人間だってそうですよね)。
それならいっそ、人のトイレと同じ空間に猫のトイレを置いてみては。
この写真のトイレにはキャットドアが2か所付いていて、写ってはいませんが左手前には猫用トイレやトイレ掃除グッズなどが置かれています。
人が用を足しているときに、猫も入ってきて一緒にトイレタイム・・・。そんな毎日が、愛猫との絆をもっと深める、かもしれません。
住宅は、もちろんそこに住む人の快適性や好みが最も重視されるべきです。
でも、少しの工夫で、一緒に暮らすペットまで楽しく、心地よく過ごせる住まいになるのです。
ちなみに、必要となる設備は飼っているペットの種類によって違ってきます。
たとえば犬は平面を走り回る「横の運動」を得意とするのに対し、猫は段差を上り下りするなど「縦の運動」を必要とします。
ですから、犬には障害物のない広々とした空間が、猫には柱や梁、キャットタワーなどの上下運動しやすいものが喜ばれるのです。
ぜひ「自分のペットに必要なものは何か」を見きわめて、望ましい環境を作ってあげてください!

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ペットと暮らす工夫(玄関) 2013年12月12日投稿 住宅設計 ペットと暮らす工夫(玄関)
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ライター/writer 玉置